原田左官ブログ

ビールストーンとは研ぎだす仕上げ

ビールストーンとは研ぎだす仕上げ

投稿日:2024年07月15日 (月)

代表の原田です。
最近、テラゾ、人造石研ぎ出し仕上げは非常に多くなっていきました。
ある程度の年齢の方は現場で見たことはあるかもしれませんが、知らない方も多いので改めてテラゾ、人造石研ぎ出しについてのお話です。

テラゾや人造石研ぎ出しは主材に種石や骨材を混ぜて、研磨をして石の断面を見せる仕上げです。昔、テラゾと人造石研ぎ出しは石が大きいものをテラゾといい、小さいものを人造石研ぎ出しと区分けをしていましたが、今はあまり区分けをしていないようです。
テラゾは工場で作るテラゾタイルがあるので、現場で塗って作るテラゾのことを現場テラゾ、縮めて「ゲンテラ」とも言っていました。
人造石研ぎ出しは人が作る石仕上げなので、人造石と言っていました。縮めて「ジントギ」と言ったり、「研ぎ出し」という名称を使ったりしています。
いずれにしても人の手で研磨をして石を表す仕上げです。
主材も昔はセメントでしたが、現在はセメントに樹脂がプラスされたもの、エポキシベースのものなど種類も増えてきました。

ビフォーアフターを見ると分かりやすいので、今回はその比較写真です。

セメントベースの主材「ビールストーン(BEALSTONE)」に骨材を混ぜて塗りつけた状態がこちら。
研磨する前です。

ビールストーン研磨前
(ビールストーン研磨前)

研磨をして仕上げた状態がこちら。

ビールストーン研磨中
(ビールストーン研磨中)

研磨され、中に入っている石の断面が現れてきます。
こうやってテラゾ・研ぎ出しの独特な柄を作ります。

上の写真は研磨の途中工程です。
これをより細かい砥石で磨き上げて仕上げます。
仕上げ方によってはピカピカにする、マットにするなど、選ぶことが出来ます。
この時の材料はビールストーン(BEALSTONE)。
セメントに樹脂が入っていて、剝がれにくく、薄塗りでも割れにくい材料です。
写真のように木下地に仕上げてもクラックはほとんど入りません。

こういう割れにくい材料が開発されたので、テラゾ・研ぎ出し仕上げが増えてきました。
テラゾで家具を作るなど新しい左官仕上げが増えてます。
テラゾ・研ぎ出し仕上げ。
これからも注目の左官仕上げです。

テラゾ・研ぎ出し仕上げのビールストーンについて詳しくはこちらから
WEBカタログ:ビールストーン(BEAL STONE)


この記事を書いた人
原田宗亮

有限会社原田左官工業所代表の原田。
二級施工管理技士/左官基幹技能者/タイル検定二級。
(一社)日本左官業組合連合会監事及び青年部の副部長。
左官の講習会やワークショップを企画・開催し、左官の啓蒙活動を行っている。
建設業界のダイバーシティを推進し、女性の左官業界への参加の手助けや新しい人材の採用育成に力を入れている。
著書に「新たなプロの育て方」㈱クロスメディアマーケティング
「世界で一番やさしい左官」㈱エクスナレッジ

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