多能工化 原田左官における多能工化とは
多能工化 原田左官における多能工化とは
投稿日:2019年07月11日 (木)
代表の原田です。
建設業界の生産性向上の一手として、複数の異なる作業を遂行できる職人になること=多能工化が重要であると叫ばれています。
しかし、実際に働いている職人さん側からすると、急に多能工化と言われても・・・
となっているのが実情。
職人さんサイドからすれば、
自分が今までやってきた仕事にはプライドがあるし、
他の工種の仕事を覚えろ、と言われても気持ちが乗らない。
いまさらめんどくさい・・・
他の工種の作業をやっても専門の人と同じようには出来ない。
など、こんな意見が上がってきています。
今まで一つの工種を専門にやってきた職人さん、仕事がうまい人、詳しい人であればあるほど、多能工というのはハードルが高かったりします。
そういった実情がある中、多能工化を進めていくために、国土交通省から多能工推進ハンドブックが発刊されました。
その中で多能工化の事例の一つとして当社が取り上げられています。
当社における多能工化のポイントは湿式工事における多能工化を目指していることです。
湿式工事とは水を使う、練ってある材料を使う工種を言います。
当社はその中でも「組石工事」「防水工事」「左官工事」「タイル工事」を組み合わせた多能工化を進めています。
これらの仕事、一見バラバラにも思えますが、共通して言えるのは「鏝(コテ)」を使う仕事です。
鏝を使う仕事は原田左官の仕事、鏝を使う仕事は左官の延長というように自分たちに守備範囲を決めています。
そのため、今日、壁のモルタルを塗っていた職人さんが明日、防水を施工する、明後日はブロックを積む、ということが当たり前に行えます。
職人さんは何でもできたほうが現場で頼られて働く機会は増えます。
でも全てできる人はいませんし、覚えるには時間がかかります。
そして、何から覚えるかというのも重要です。
自分の軸になる技能はこれ、というものがないと多能工化と言っても便利屋さんにようになってしまいます。
当社では鏝を使うことが根幹の技能になります。
しっかりとした鏝使いを覚えれば、左官だけでなく、タイル張り、ブロック積、防水工事でもプロとして活躍することが出来ます。
当社では多能工というものをそのように捉え、左官を軸にした多能工、タイル工を軸にした多能工を育成しています。
湿式工事をこの職人さんに頼めば一人で出来る。
そのような職人の育成を目指し、活動していきます。