原田左官ブログ

ホローブロックをカット「建物の記憶を残す記念品」

ホローブロックをカット「建物の記憶を残す記念品」

投稿日:2021年05月31日 (月)

原田左官は左官・タイル・湿式工事に関わる仕事をしています。
左官・タイルに関わる仕事と言っても実に幅は広く、たまにはこんな仕事もあります。

ブロックをカットする仕事。

解体されたホローブロック
(解体されたホローブロック)

これは古い由緒ある建物が改修され、解体された壁の一部。
この建物のために作ったホローブロックの壁が解体され剥がされたものです。

このホローブロックを一つずつにわけ、綺麗にして記念品として建物の改修に関わった人にプレゼントされるとのことでした。

まずはテストとして一つ、ブロックに付着しているモルタルを剥がしてみます。

ホローブロック、付着していたモルタルを剥がした状態
(ホローブロック モルタル剥がし)

ホローブロック、付着していたモルタルを剥がした状態

思ったよりきれいに剥がれましたが、やはり角が欠けたり、慎重に削っていかないと難しい。
慎重に手作業でモルタルを剥がした結果、このような仕上がりになりました。

ホローブロック
(ホローブロック)

角が欠けたり、モルタルが溝に入り込んでどうしても剥がれないところはありましたが、
あまり叩いてもブロックを壊してしまう恐れがあり、これくらいの精度で仕上げるということでご了解を頂きました。

まずはブロックの塊を一つずつに分け、慎重に作業をしていきます。

ホローブロック、付着していたモルタルを剥がしている職人さん
(ホローブロック モルタル剥がし)

沢山のホローブロック、付着していたモルタルを剥がした状態

沢山のホローブロック、付着していたモルタルを剥がした状態

周りに付着したモルタルも綺麗にし、完成品はこのようになりました。

記念品として箱に入れられたホローブロック
(ホローブロック 記念品)

箱に入り素敵になりました。

今回のお仕事に関わって、感じたことは、
「建物の記憶」という言葉です。
建物をただ解体するだけでなく、このように部分的にでも記念品になり、記憶として残るというのは素晴らしいことだと感じました。

今後、日本では建物が余ってくる時代に突入します。
どんな建物でもいろいろな思いがあって建てられ、使い手が思いを持って使っていたはずです。
建物の記憶を残す、引き継いでいく。
そういうことに左官として関わっていければと思いました。

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