「未来の職人育成プロジェクト」土居さんが大会出場に至るまで
「未来の職人育成プロジェクト」土居さんが大会出場に至るまで
投稿日:2021年02月22日 (月)
管理の堀越です。
前回は、第58回技能五輪全国大会について紹介しました。
前回の記事はこちら
ブログ:未来の職人育成プロジェクト 技能五輪全国大会初出場
https://www.haradasakan.co.jp/12637/
今回は、未来の職人育成プロジェクト第二弾として、選手の土居さんが大会出場に至るまでの物語を紹介します。
技能五輪全国大会は、技能レベルの日本一を競う大会であると同時に、一つの課題に取り組むことで若手の技能の習得を目指しています。
会社としても人材育成をする良い機会にもなっています。
私は若手タイル工育成の一環と、これからなる担い手の環境作りになればいいと考えて、土居さんに声を掛けました。
彼女も出場を決意してくれて、昨年度の大会も見学しました。大会の雰囲気を事前に感じてもらうためです。
練習を開始したのは2020年の6月。
土居さんは、入社から1年経っていない時期でした。
それまで携わってきた仕事の中でもタイルを触った経験は少なく、大会で使用するタイプのタイルに関してはほとんど触れたことがない状態。
ほぼ0からのスタートです。
次回の課題が発表されるまでの間は、前回大会と同じ課題を練習して、事前に対策を開始しました。
昨年度大会の銅メダリストに講師を依頼したことも。
タイル加工には、釉薬が欠けないようにガラスカッターを使用しました。
課題ではこんなに大量のタイルを加工します。
加工が終わったら、壁面から貼っていきます。
壁を張り終えたら、床の下地をモルタルで取り張ります。
壁と床の目地を詰め完成。
練習開始から3か月後のこの日、最後の工程まで完成はしましたが、この練習では制限時間内には終わりませんでした。
反省点をチェックして、まだまだ繰り返し練習をします。
先輩社員の根来さんが、土居さんとマンツーマンで課題の対策をしてくれました。
職人の技術は、言葉で説明されても、実際に見て覚えていかないと理解が難しい部分があります。
根来さんは、土居さんに実際に作業のお手本を見せながら対策を行いました。
土居さんはそれを見ることでタイル張りの技術を習得。
最終的には、こう動けばタイムが縮まるといった具体的な内容までアドバイスを受け、自分の動きに取り入れられるまでに成長しました。
土居さんは、技能五輪初出場でしたが、しっかり練習したおかげで課題は制限時間内に完成しました。
残念ながら、メダル獲得には至りませんでしたが、しっかり練習して大会に臨みましたので本人は前向きな気持ちで終わることが出来ました。
今回大会では、コロナウイルス感染防止対策の一環として大会のライブ配信がありましたので、離れていても社員が一丸となって応援しました。
弊社では、土居さんが技能五輪に出場したことがきっかけとなり、若手職人の新しい育成システムを確立することが出来ました。
今後も弊社では、若手職人の成長をバックアップしていくような取り組みを続けていきます。
次回は、未来の職人育成プロジェクト第三弾として、選手の土居さんへのインタビューをお届けします!