塗り版築オフィス壁 特殊な墨だし方法での施工
塗り版築オフィス壁 特殊な墨だし方法での施工
投稿日:2022年09月19日 (月)
工事管理部の江口です。
今回は、塗り版築を(株)ディアイティ様のオフィスで施工させてもらった時のお話しです。
まず、元請けさんからこんな壁を作れないかと相談をうけました。
奥の台形のかたちになっている壁を塗り版築で再現できないかという内容です。
一度皆様でお打ち合わせをさせて頂きました。
具体的な色味や、骨材のサイズまで細かいところを決めていただき、
後日サンプルを作成致しました。
パースの一部を切り抜いて、こんなサンプルをまずは作りました。
設計担当様にご確認いただき、少し色味などを修正致しました。
これを修正して、いざ本番です!
今回はプラスターボード下地だったので、ファイバーメッシュを全面入れて下塗り。
そのあとに、今回の肝である、版築のラインを出していきます。
図面から正確にラインを出すために今回はプロジェクターを使いました。
このようにプロジェクターで図面を投影して、現場の壁のサイズに合わせラインを写していきます。
かっこよく言えばプロジェクションマッピングでしょうか?
プロジェクターで投影したラインに合わせて、直接えんぴつなどで、
壁にラインを書いていきます。
この現場のサンプルは外国人女性見習いのカーリーさんが作りました。
現場の指示として彼女が現場に出向き、職人さんたちと力を合わせてサンプルのイメージを現場で具現化していきます。
カーリーさんは母国南アフリカで建築の勉強をし、建築を学ぶために日本に留学しました。建築のモノづくりをより深く知るために現在、左官のデザインと建築を勉強しながら頑張っています。
職人さんたちの協力の元、出来上がったのがこちらです!
木調の床や家具とも合うとても素敵な壁に仕上がりました。
今回ご縁を頂きありがとうございました。
塗り版築はこのようにプロジェクターなどを使用することで図面通りのラインを正確に写し取ることが出来ます。
この方法を使えば連なる山並みや丘の表現も容易に行うことが出来ます。
塗り版築、新しい可能性を秘めている仕上げです。
WEBカタログはこちらから
・WEBカタログ「塗り版築」ページ
現場情報
施工:(株)清和ビジネス
(株)アイザック
左官:(有)原田左官工業所
この記事を書いた人
有限会社原田左官工業所 工事管理部主任 江口克利
人材派遣会社~電気工事会社を経て原田左官へ。
人材派遣会社時代に原田左官の仕事を経験、そこで鍛えられたこともあって原田左官歴は浅いが社内のことは何でも知っている。
オルトレマテリアなど新しい左官仕上げの提案・取り組みが得意。