原田左官ブログ

現代の左官の仕事と左官を目指すことの意味

現代の左官の仕事と左官を目指すことの意味

投稿日:2024年04月01日 (月)

代表の原田です。
今回は現代の左官の仕事について改めてお伝えします。

左官の仕事はよく「伝統的な仕事」とも言われます。
お寺の白い漆喰壁や土蔵の漆喰、扉、鏝絵、茶室の土壁など伝統的な仕事が多いと思われます。確かにそういう仕事も残っていますが、当社の場合、毎日、漆喰、土壁を塗っているわけではありません。
また、現在は、モールテックス(mortex)やビールストーン(bealstone)、マッテオブリオーニ(MATTEOBRIONI)など外国の仕上げ材も多くなっていて、左官仕上げばかりしていると思われることも多いですが、毎日というわけでもありません。

現代の左官の仕事の多いところは「セメントモルタル」を扱う仕事です。

モルタルの撹拌

今でも左官外壁の住宅では外壁モルタルを塗りますし、玄関・基礎周りはモルタルで成形します。大型の建物においてもコンクリート壁面の上にモルタル補修材塗り、壁を平らに滑らかにしていきます。
当社でも多い仕事として、床モルタルの仕事があります。

床モルタルの塗り付けをする左官職人さん

モルタルは左官のキホンとも言われ、下地が凸凹な状態でも厚みを付けて平らな壁・床を作っていく仕事は今でも需要な仕事です。モルタルが扱える職人さんは応用とセンスを身に付ければいろいろな仕上げ材を扱うことができ、幅広い職人として長く活躍することが出来ます。

塗った床モルタルの均し

2020年以降、左官職人が激減していく時代に入りました。
昔は左官の仕事が安定せず、建築の他の仕事も取り組んで左官を続けることがありましたが、今は左官の仕事が安定して続いています。
しっかりした技術を持った左官職人さんはこれから自分の技能を活かして「自ら働く」ことが出来る時代になりました。

左官の仕事。
すぐには覚えられないですが、コツコツやっていけば確実に身についていき、近い将来、輝ける職人になれます。

左官鏝など左官道具が入っている道具箱

すぐには覚えられない仕事だからこそ、身に付ければ貴重な人として、活躍できます。
今は幸いにも技術・技能を教えてくれる風土・環境が整ってきました。
ベテランの左官職人がいる今の時代にしっかり左官技術を覚える意味があります。

左官の技術を覚えて将来活躍できる人になりませんか?
あなたをこの業界が待っています。

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この記事を書いた人
原田宗亮

有限会社原田左官工業所代表の原田。
二級施工管理技士/左官基幹技能者/タイル検定二級。
(一社)日本左官業組合連合会監事及び青年部の副部長。
左官の講習会やワークショップを企画・開催し、左官の啓蒙活動を行っている。
建設業界のダイバーシティを推進し、女性の左官業界への参加の手助けや新しい人材の採用育成に力を入れている。
著書に「新たなプロの育て方」㈱クロスメディアマーケティング
「世界で一番やさしい左官」㈱エクスナレッジ

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