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男性が育休を取りやすいように 両立支援の広場
男性が育休を取りやすいように 両立支援の広場
投稿日:2024年09月16日 (月)
代表の原田です。
今回は男性の育児休業のお話です。
今回、育児休業を取得する社員職人さんがいます。
彼は勤続18年、40代の男性の左官職人さん。
女性で育休を取得した人がいる当社においても、男性の育休取得はまだまだ珍しいケースです。
今回、彼の場合は2人目のお子さん。
ご家族で相談し、上の子の面倒を見るということで育休を取ることになりました。
休暇期間は約1か月半。
これは同僚の理解と周りのバックアップがあったから取得できたことだと思います。
また、以前からお伝えしていることですが、我々建設業の職人という仕事はプロジェクト単位の仕事。プロジェクトに合わせて働くということができるので、
この現場まではしっかり働く。
その後、ある程度しっかり休む。
復帰できるタイミングにあうプロジェクトから復帰する。
ということができます。
その時、抜けてしまうのは職人さんが減るので正直痛いですが、一緒に働く人の理解とバックアップがあれば、その期間を乗り切ることが出来ます。
うちの職人さんたちは口ではいろいろ言いますが、仲が良いです。
自分も将来、育児休暇や長期休業を取る立場になるかもしれない。そう思って、お互いに助け合い、バックアップする体制が出てきています。
会社も仕事と育児を両立する社員さんをサポートすることを表明しています。
育児休暇中の賃金についても、育児休業手当や出生時両立支援コースなど助成金に助けられ、企業としても負担が少なく、育児休業中の手当てを支払うことが出来ました。
今回、育児休業を取得するにあたり、今の世間一般の状況を調べてみました。
厚生労働省発表の令和5年度の男性の育児休業取得率の公表状況がこちらです。
「従業員1,000人超企業のうち、3月末決算の企業の約9割が6月中に公表が完了予定であり、また男性育休等取得率は46.2%、男性の育休等平均取得日数は46.5日となりました(1,472社が有効回答企業として該当(1,000人超の企業に絞れば1,385社))。」
これを見ると男性の育児休業取得率が46%と約半分まで浸透しているようですが、従業員1,000人超の企業においての調査でした。
中小企業、特に我々のような建設業の専門工事業では「俺が育児休暇なんてまだまだ言えないよ」という雰囲気が多いのが実情です。
ワークライフバランスと言われている世の中ですが、専門工事業、下請け企業においてはまだまだ先の話だよ、という肌感覚があります。
今回、当社が男性の育児休暇の取得を勧めることができたのはある程度組織になっているからだと感じています。
当社は現在、50名程度の規模の会社になりました。なので、職人さんにおいては先ほどのバックアップ体制が整いつつあります。
人数がいるというだけでなく、理解し合える雰囲気も整っています。
職人というと一匹狼!という印象が強いかもしれませんが、組織で働くという良さも確実にあるなと今回のことで改めて感じました。
それは人数がいるところだから出来るんだよ、と思う方もいるかもしれません。
個人事業でも仕事をお願いし合えるような仲間やグループがあれば、同じような助け合いは出来るのではないかと思います。同業者の集まり、同業者の組合がそのような役割を担えればよいなと考えます。
当社ではこれから社員職人だけでなく、工事管理部や経理業務など固定化・属人化されている部門でも部分的にワークシェアリングできればと思っています。
建築現場で働くという左官・タイルという仕事の根本は変わりませんが、ちょっとずつ、働きやすさと働きがい、両立できる企業を目指していきます。
この記事を書いた人
有限会社原田左官工業所代表の原田。
二級施工管理技士/左官基幹技能者/タイル検定二級。
(一社)日本左官業組合連合会監事及び青年部の副部長。
左官の講習会やワークショップを企画・開催し、左官の啓蒙活動を行っている。
建設業界のダイバーシティを推進し、女性の左官業界への参加の手助けや新しい人材の採用育成に力を入れている。
著書に「新たなプロの育て方」㈱クロスメディアマーケティング
「世界で一番やさしい左官」㈱エクスナレッジ