古くて新しい仕上げ材 かき落とし仕上げの進化
古くて新しい仕上げ材 かき落とし仕上げの進化
今回は「かき落とし仕上げ」について。
この仕上げはよく和風建築にも取り入れられており、
「リシンかき落とし」などの名称で親しまれている日本の昔からの左官仕上げの技法です。
セメントが完全硬化する前に表面をワイヤーブラシなどで掻き取り、
表情を出す仕上げのため、左官仕上げのジャンルとしては「荒らしもの」の部類に入ります。
骨材の大小により、ざっくりした表情からおとなしい表情まで風合いに変化をつけることが出来ます。
現在、その日本古来からある「かき落とし仕上げ」が更なる進化を遂げています。
従来のかき落とし仕上げは写真のように木造建築の外壁に使用されることがほとんどでした。
ワイヤーブラシを円を描くように動かしながら表面を引っかくことで均一な肌を作っていく仕上げです。
また、ワイヤーブラシを一方向にのみ動かして掻く模様に方向性を付けることも出来ます。
従来のかき落とし仕上げはこのようなバリエーションしかありませんでしたが、
最近では掻くことで模様をつけるという仕上げも施工されています。
かき落としの進化はそれだけではなく、
最新の施工例としてはグラデーションのかき落とし仕上げというものがあります。
二子玉川の現場では下記の18色を使ってかき落としグラデーション仕上げを施工しました。
完成写真がこちらです。
下から上に自然と色味が変化していくかき落とし仕上げ。
このように色の組み合わせによってもかき落とし仕上げの新しい魅力を引き出すことが出来ます。
現場施工の左官仕上げだからこその自由度の高い仕上げが魅力です。
かき落とし仕上げは骨材、掻き方、色の組み合わせでまだまだ無限の可能性があります。
あなたのアイデアでかき落とし仕上げを更に進化させてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
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