もはやジョリパットではない! ハイブランド「クライマテリア モルタルアート」

もはやジョリパットではない! ハイブランド「クライマテリア モルタルアート」

今回は樹脂系左官材のお話。

樹脂系左官で有名なものと言えばジョリパット。
そのジョリパットのアイカ工業が今回、高級ブランドを立ち上げました。

ブランド名は「CLIMATERIA (クライマテリア)」。
クライマテリアにはモルタルアート、イタリアートという2つのシリーズがあり、
今回はモルタルアートについてお伝えします。

「クライマテリア モルタルアート」とは、

本物のモルタルのような無機質な素材感を樹脂系材料で表現する仕上げです。
最近、商業施設、カフェ、飲食店でモルタル調、コンクリート調仕上げが多く取り入れられています。
本物のモルタル、コンクリートで製作できればよいのですが、重量や工期の問題でなかなか難しい場合が多いのが実態です。
今回のクライマテリア モルタルアート(以下モルタルアート)は薄塗りの樹脂系材料なので、施工重量がかからず、工期も短くコンクリート調の仕上げが表現できます。
樹脂系左官材なので、セメント系材料の悩みの種である色ムラやエフロレッセンス(白華現象)が発生しません。
つまり、狙った色のコンクリート調仕上げが出来る左官材料です。

このモルタルアート、専用の材料を2回塗り重ねることでこの独特な質感を出します。

クライマテリア モルタルアート
(クライマテリア モルタルアート)

こちらが施工手順を説明した見本です。

左下から下塗り、中塗り、上塗りになります。

クライマテリア モルタルアート 施工手順説明サンプル
(クライマテリア モルタルアート 施工手順説明サンプル)

この下塗り、中塗りの微妙な凹凸が仕上げた時の表情になります。

クライマテリア モルタルアート 施工手順説明サンプル
(クライマテリア モルタルアート 施工手順説明サンプル)

先日、アイカ工業さんの東京ショールームをこのモルタルアートで施工しました。

施工前はこのような状態でした。

現状の仕上げはジョリパット白のゆず肌。

アイカ工業 東京ショールーム 施工前
(アイカ工業 東京ショールーム 施工前)

アーチ状の柱型梁型が2ケ所。
柱はこのような状態でした。

アイカ工業 東京ショールーム 施工前
(アイカ工業 東京ショールーム 施工前)

カウンター立ち上がりはツルっとした化粧板でした。

アイカ工業 東京ショールーム 施工前
(アイカ工業 東京ショールーム 施工前)
この仕上げは下塗り・中塗りの作り方により仕上がりのニュアンスが変わるため、お客様と仕上がりイメージを共有する事前打ち合わせが非常に大事です。

今回も施工前に事前にサンプルを作り、打合せをしました。


モルタルアート サンプル
(モルタルアート サンプル)
下塗り・中塗りの塗り具合が分かるように今回は左下を中塗り工程で止めて、後でもわかるようなサンプルを作りました。

今回は一番左のおとなしい柄の仕上げに決定しました。

モルタルアート サンプル
(モルタルアート 決定サンプル)

そして、施工。

養生をしっかりして施工に臨みます。

アイカ工業東京ショールーム モルタルアート施工
(アイカ工業東京ショールーム モルタルアート施工)

施工の模様もショールームの方にも見ていただきました。

アイカ工業東京ショールーム モルタルアート施工
(アイカ工業東京ショールーム モルタルアート施工)

施工には当社の技術管理部長 横山さんと

原田左官横山 モルタルアート施工

原田左官横山 モルタルアート施工
(原田左官横山 モルタルアート施工)

当社の仕上げ部長 中島さんが担当しました。

原田左官中島 モルタルアート施工
(原田左官中島 モルタルアート施工)

完成がこちら。


アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり

(アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり)


アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり
(アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり)
ゆず肌仕上げだった柱・梁がコンクリート調に仕上がりました。

角もこのような形で仕上がっています。

アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり
(アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり)

アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり
(アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり)

カウンターもこのように変わりました。

アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり
(アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり)

元々が化粧板だったとは思えないような仕上がりになりました。

アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり
(アイカ工業 東京ショールーム モルタルアート仕上がり)

クライマテリア モルタルアートはこのように手軽にコンクリート調の質感を表現することが出来ます。

今回はオーソドックスなコンクリート色でしたが、色合いはグレージュ系、ウォームグレー系などもあり、全部で16色あります。

モルタルアート 色見本サンプル
(モルタルアート 色見本サンプル)

モルタルアート 色見本サンプル
(モルタルアート 色見本サンプル)

モルタルアート 色見本
(クライマテリア モルタルアート 色見本)


狙った色がズバリ出るのが、このモルタルアートの特徴。
温かみのあるコンクリート色やダークな色もぶれなく作ることが出来ます。

今回のモルタルアートは施工が命。
同じ材料で同じ施工手順で行ってもニュアンスの違いがものすごく出てしまいます。
そのため、指定された施工店のみの工事になります。

施工をご依頼される際も、表現したいニュアンスの共有が重要になりますので、実物の見本板を見ながらの打ち合わせを行ったほうがより良い仕上げが出来ます。
また、打合せにより決定した見本板を施工現場に必ず置いて頂く必要があります。
その見本板を見ながら施工することで狙い通りの仕上げが表現できます。

新たなマテリアルを我々左官の手でより良い商品に仕上げる。
これこそ、左官の醍醐味ですね。

そんな左官の良さを味わるクライマテリア モルタルアート。
是非、左官仕上げの面白さを体験してみてください。


最後までお読みいただきありがとうございました。

お問合せ先

有限会社原田左官工業所
113-0022 東京都文京区千駄木4-21-1
電話番号:03-3821-4969 FAX番号03-3824-3533

左官のミライ通信「Sakan Concierge(左官案内人)」

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