アーティスティックモルタル仕上げ「モラート」 木片を入れた特注仕上げ
アーティスティックモルタル仕上げ「モラート」 木片を入れた特注仕上げ
モルタル調仕上げ。
グレー色の落ち着いたムラ感が昔から意匠として好まれています。
有名なところではコムサ・デ・モードなどのモード系に代表されるアパレル系のお店で非常に多く取り入れられていました。
ファッションでも無機質でモノトーンが基調のものが根強い人気のように、モルタル調仕上げはよく好まれる左官仕上げです。
その流れがあり、今現在はモールテックス(mortex)に代表される割れにくい強靭なモルタル調薄塗仕上げが流行しています。
そんなモルタル調仕上げでこんな仕上げを施工しました。
材料は株式会社フッコーさんのアーティスティックモルタル「MORART」(モラート)。
壁に木片を貼り込み、その周りをモラートで仕上げました。
「MORART」(モラート)とは
硬度・耐久性に優れた特殊セメントモルタルに弾性を兼ね揃えた新しい意匠性モルタル材。
標準色が12色あり、シンプルな素材感の中に高い意匠性を持った材料です。
モラートについて詳しくはこちら
ブログ:モラート「MORART」 高い意匠性を持つアーティスティックモルタル
https://www.haradasakan.co.jp/9178/
このお店は文京区西片のDRYADES(ドリュアデス)というチョコレートファクトリー。
木製のアイフォンケースや名刺入れ、木製キーボードで有名なHacoaさんが手がけているチョコレートショップです。
チョコレートはカカオの木の実やナッツなど、「木」から生まれた自然の恵み。
「木」を扱うことから「チョコレート」へと広がりを持っているお店です。
木製デザイン雑貨や木型を作る技術を活かし、チョコレートの型もHacoaさんで作成しています。
木型に流して作ったチョコレートは手作りの温かみが感じられます。
(DRYADES チョコレート タブレット)
※DRYADES WEBサイトより転載
「木」から生まれた自然の恵みであるチョコレート。
「木」のあつまり、チョコレートの「森」を表現する壁を作るということでモルタルの中に木片を散りばめた仕上げのご依頼を頂きました。
まずは試作です。
このように木片を下地に事前に貼り付けます。
試作を繰り返した結果、完成したサンプルがこちら
モルタルの自然な質感を残したまま、木とモラートを同じ高さに仕上げるのに苦労をしました。
そして現場施工。
まず、ボード下地に木片をところどころ張り付けていきます。
その上にモルタルを下塗りし、モラートが仕上がる厚みに揃えていきます。
見本と壁を照らし合わせて、見本通りの仕上がりを目指します。
仕上がりがこちら
木片とモラートの独特なムラが手作り感を出す仕上がりになりました。
木片が象嵌されていることで壁に厚みを感じさせることもできます。
モルタル調、コンクリート調、モールテックス、そしてモラート仕上げ。
見慣れたグレー色の壁だけではなく、
他の素材と組み合わせることでまだまだ新しい見せ方を作り出すことができます。
他の素材と組み合わせて作る特注仕上げ。
その場で塗って作る左官だからこそできる仕上げ方です。
モルタル調仕上げと何かを組み合わせる方法、
新しいテクニックの一つとしていかがでしょう?
DRYADESのWEBサイトはこちら
https://dryades.jp/blog/
現場情報:西片DRYADES
設計:cmyk
施工管理:有限会社クリアー
最後までお読みいただきありがとうございました。
お問合せ先
有限会社原田左官工業所
113-0022 東京都文京区千駄木4-21-1
電話番号:03-3821-4969 FAX番号03-3824-3533
左官のミライ通信「Sakan Concierge(左官案内人)」
発行元:有限会社原田左官工業所・株式会社エイチアール
発行責任者:有限会社原田左官工業所 原田宗亮
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メールアドレス:sakan@haradasakan.co.jp