ビールストーン サカンライブラリーの天板に施工 研磨の技術を極める
ビールストーン サカンライブラリーの天板に施工 研磨の技術を極める
強い耐久性・耐クラック性が魅力の「ビールストーン(BEAL STONE)」。
塗って研ぐテラゾ仕上げとして今人気の材料です。
専用プライマーが高い接着力を有しており、耐クラック性も兼ね揃えているので、木工家具・什器にも仕上げることが出来ます。
今回は当社のサカンライブラリーのカウンターをビールストーンで塗り替えた例のご紹介です。
(原田左官サカンライブラリー ビールストーンカウンター)
当社のサカンライブラリーの1Fのカウンターは当初はモールテックスの白で仕上げていました。
塗り替える前の写真がこちらです。
使っているうちに棚の幅を広くしたいという要望が出てきて、今回、天板をビールストーンに塗り替えることにしました。
下地の板を幅が広いものに貼り替え、下地処理をします。
黒くなっているのはカーボン繊維を入れた下地材を貼っているからです。
カーボン繊維が一方向に並んでいて下地のたわみに対して強いものになっています。
この下地にビールストーンを塗り込みます。
角は危なくないようにRを付けてました。
立ち上がりについては今回は枠を作り、流し込むという施工法で塗り込んでいます。
これを研磨していきます。
今回のビールストーンの特徴はテラクリスタというコーティングガラス骨材を入れていること。
これがテラクリスタ。
これをビールストーンに埋め込み、仕上げます。
研磨前のビールストーンがこちら。
これを研磨して仕上げていきます。
今回は社内講習的に研磨作業を行いました。
講師にはわかばやし装飾の若林さんに来ていただきました。
若林さんは内装床貼り仕上げを主に行われている方です。
きれいな貼り床仕上げを追求していく過程で、床の下地処理に取り組み、現在では研磨仕上げのスペシャリストにもなっています。
このポロシャツの背中の文字が物語っています。
研磨の道具、刃もいろいろなものが揃っていて、非常に勉強になりました。
三角は入隅用の刃。
このメタルの刃も非常に考えて作られています。
通常の刃にない十字の部分が中央付近にあり、また、外周の刃数が通常のものとは変わっています。
こうなっていることで、同じ番手のメタルの刃でも研磨・研削力に大きな違いが出ます。
また、コンクリートの硬さに合わせた種類もあり、標準硬さのコンクリート用・硬質コンクリート用と更に種類を使い分けることで、同じ時間でもより大きい面積で精度の高い仕上がりの研磨ができます
これは当社のメンバー全員が「なるほど」と 唸るくらい勉強になりました。
研磨の作業も非常に理にかなっているやり方でした。
荒削りの後、更に研磨をしていく工程の中で、表面を手で触り感触を確かめながら作業を進めていっています。
動画:ビールストーンのカウンターテーブル天板 研磨1【有限会社原田左官工業所】
研磨の工程は回転する刃の当たり方が全て。
天板の場合、どれだけ水平に荒削りをし、回転する刃を水平に当てられるかがポイントになります。また、同じ位置ばかりが当たるとその部分だけ削れ低くなってしまいます。
そのため、削りたい部分を手触りで確かめながら、高い部分とその周辺も均等に削っていきます。一か所が多く削れ過ぎないように機械本体を円のような軌道をしながら研磨を進めていきます。
見事な作業と分かりやすい解説に当社のメンバーも笑みがこぼれます。
定木を縦横に当てて天板の水平加減を見ます。
その後、表面を湿らせてさらに研磨をします。
動画:ビールストーンのカウンターテーブル天板 研磨2 のろ掛け【有限会社原田左官工業所】
この刃も活躍しました。
3STEPのレジンパッド。
これは今まで7段階かけて磨き上げていた工程を3段階で仕上げられるという優れもの。
これによりかなり工程が短縮します!
小口部分はアルミのバーを当ててラインを出します。
どんどん仕上がってきました。
動画:ビールストーンのカウンターテーブル天板 研磨3 レジン研ぎ【有限会社原田左官工業所】
(原田左官 わかばやし装飾 ビールストーン カウンター研磨)
最終仕上げが終わった状態がこちら。
こんなにピカピカでフラットなカウンター天板になりました。
今回、スピンオフ企画として、わかばやし装飾さんがコンクリートブロックも研磨をしました。
このいつもの見慣れた7㎝のコンクリートブロック。
研磨をすることでどんどん表面が緻密になっていきます。
番手を上げていくことで表面がツルツルになり、ツヤが出てきました!
コンクリートブロックを磨き上げていく様子を動画にしております。
動画:コンクリートブロックを研磨し御影石のようにする【有限会社原田左官工業所】
コンクリートブロックがあっという間の石のような肌に!
通常のコンクリートブロックと比較するとこうです。
左が通常のコンクリートブロック、右が研磨したものです。
(通常のコンクリートブロック 研磨仕上げのコンクリートブロック)
表面が緻密なので、水もはじきます!
水をかけて比較するとこうです!
動画:水はじき比較 御影石のような研磨コンクリートブロックと通常のブロック【有限会社原田左官工業所】
(通常のコンクリートブロック 研磨仕上げのコンクリートブロック 撥水の比較)
磨きだしたほうはコンクリートブロックなのにこんなに水をはじきます!
研磨の技術を極めればこんなこともできるんです!
わかばやし装飾さんには今回、研磨の裏技的なことも含めていろいろなことを教えてもらい非常に勉強になりました。
こういう楽しい講習をまた開催できればと思います。
当社でも今回この技術を体験した若手たちが研磨の技術を極めて、左官の活かせるよう頑張っていきます!
今後の原田左官若手メンバーにご期待ください。
またサカンライブラリーの新しくなったテラクリスタのカウンターも是非一度、ご覧ください。
(サカンライブラリー カウンター ビールストーン テラクリスタ)
最後までお読みいただきありがとうございました。
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