壁に包丁を埋め込む?! ステンシル左官仕上げ 調理師専門学校の壁面に施工
壁に包丁を埋め込む?! ステンシル左官仕上げ 調理師専門学校の壁面に施工
左官で型を取り施工することが出来るステンシル左官仕上げ。
型を作れば繰り返しその形を再現できるため、左官のワークショップや様々な現場で活用されています。
今回は、カスタムメイドで型を作り施工した例のご紹介です。
今回の現場は調理師専門学校。
包丁を壁に埋め込んで仕上げることが出来ないかというデザイナーさんからのご依頼がありました。
包丁もプロが使うものであればこのような種類があるかと思います。
これをどうやって壁に埋め込むか・・・
検討の結果、包丁を模様として壁面に仕上げ、それを壁の仕上げとして一体化して仕上げるという方法になりました。
お客様から頂いた包丁の画像がこちら。
これを一本ずつ画像通りにカットします。
動画:紙の包丁 ステンシル左官仕上げの型【有限会社原田左官工業所】
びっくり動画のようになってしまいましたが、
白い紙に包丁の画像を印刷したもののようですが、包丁部分だけを切り取った印刷です。
この紙を型にして、壁に写していきます。
墨をガイドにマスキングをし、
包丁の部分は先に吹付で仕上げます。
吹付は原田左官の美術担当 斎藤君。
この道に関しては右に出る者はいません。
刃と柄の部分が吹付完了。
刃と柄の部分の取り合いは角巻(つのまき)と言います。
(調べて初めて知りました。)
その角巻の部分は見え方が締まるように黒で仕上げます。
これでひとまず包丁の部分は完成!
色がはみ出ているようにも見えますが、この周りをジョリパットという樹脂系の左官材で仕上げます。少し実際のものより大きめに色を付け、被せてジョリパットを仕上げるため、今ははみ出しているように見えています。
ここに周囲の壁は櫛引で仕上げていきます。
動画:ジョリパットで校倉仕上げ 櫛引仕上げの壁 その1【有限会社原田左官工業所】
櫛引は主に中島さん、古屋さんで仕上げます。
動画:ジョリパットで校倉仕上げ 櫛引仕上げの壁 その2【有限会社原田左官工業所】
中島さんは櫛引のスペシャリスト。
櫛鏝を使い、ジョイントを目立たせず綺麗に櫛目を作っていきます。
乾燥前ですが、このようにスカッとしていて美しい仕上がりになりました。
包丁部分の仕上がりがこちら。
これで細かいところのバリを取っていけば完成です。
完成後、設計の方から頂いた写真がこちらです。
この部屋は日本料理のデモルーム。
そのため、キッチンを囲むように席があります。
(新宿調理師専門学校 原田左官 ステンシル包丁仕上げ 赤搔き落とし仕上げ)
ちなみにキッチン後ろの赤い搔き落としの壁も当社で施工させていただきました。
そのデモキッチンの後ろ側の2箇所に包丁の壁があります。
程よい緊張感を持った仕上げになったかと思います。
ここで、日本料理を学んで、世界で活躍する人もいるのでしょう。
このような学びの場所に施工させていただいたのは当社としても光栄です。
左官は厚みを付けて仕上げるもの。
このような凹凸のあるステンシル仕上げ。
是非新しいデザインの一つとしてご提案ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
お問合せ先
有限会社原田左官工業所
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左官のミライ通信「Sakan Concierge(左官案内人)」
発行元:有限会社原田左官工業所・株式会社エイチアール
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