建築業の職人はチームワーク
2022.07.28
職人というと一人でコツコツやっていくイメージが湧くと思いますが、建築業の職人という仕事はチームワークが大事です。ものづくりの中でも建築業は超巨大なものづくり。みんなで住宅、マンション、高層ビルや街のランドマークになるような建物までを作る仕事。とても一人では作れません。
だからチームワークが重要。自分の工種の前工程の業者さん、後工程の業者さんとも仲良くやらないと良いものは作れません。
うちの会社はもともと町場(住宅工事や小規模)の左官会社でした。うまくいっている現場は業者さん同士がお互いをよく知っている現場が多かったように思います。お互いを知らないと手を抜くわけではないですが、よく知っている人同士だと後に入る人のことを考えて仕事をするし、時には現場で打ち合わせて融通を効かせ、その場で最善の方法を取っていくことも出来ます。
そういう意味でもやはり顔が見える現場はいいですね。
あまり業者のつながりがない大きな現場に行くと知らない業者同士がお互いの仕事を伸ばそうと持ち場の取り合いになり、支障が起これば、下地のせい、仕上げのせいと責任の擦り付け合いになることもあったそうです。
建物も結局、人が作る仕事です。
人の気持ちを活かしながら作っていけると結果良いものが出来ると思っています。
振り返って、自分の会社内のチームワークも当然重要です。自社のことを言うと反省する点はいっぱいありますが、うちの会社、職人さん同士は比較的チームワーク良くやっている印象があります。
理想で言えば全員がスペシャリストであることが良いことですが、人ですから、正直腕の差はあるし、良い意味では個性、悪い意味では癖もあります。その癖を知って、お互い伸ばせるような組織になりたいと思っています。
うちの会社もネットの評判で「この会社はいろんなプロがいます。漆喰のプロ、モルタルのプロ、装飾のプロ、酒飲み・遊びのプロ、いろんなプロがいます。」と書かれたことがあります。
名指しはされてなかったですが、酒飲みのプロと呼ばれた人も長年この世界で職人として食べてきているからにはなんかしらの良さはあるのです。それは技術や技能という表現はされませんが、人を繋げたり、雰囲気を和らげたり、数値に現れない良さを発揮することがあります。
今後、機械やITがどんなに発達してもそれを扱うのは人です。
人との関係性を良くし、チームワークよく、気持ちよく仕事が出来るよう努めてきます。
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