左官においての見本の重要性
左官においての見本の重要性
今回は「左官においての見本の重要性」についてです。
左官はカタログがない商売と言われています。
それは現場で人が塗って仕上げるため、自由自在に色々なことが出来るからです。
そこが左官の面白さであり、オリジナリティーが出しやすい部分でもあります。
鏝の動かし方一つで様々な模様が表現でき、
骨材を混入することで厚みやザラツキに変化をつけることが出来ます。
また、鏝で塗る以外にも
「研ぐ」「削る」「埋める」「磨く」「洗う」「叩く」・・・
などなどの動作を組み合わせることで様々なテクスチャの仕上げを表現していきます。
そのため、左官仕上げのバリエーションは無限と言われています。
しかし、その一方でカタログが無いため、わかりにくい。
(何でもできるというのは、何が出来るかが伝わりにくいのですね)
わかりにくいため、左官がどんなことが出来るかを初めての方に理解していただくには時間がかかります。
そのため、当社では「見本」を作ります。
(左官で仕上げるとどんなふうになるか知ってもらうきっかけの見本作り)
見本で、小さいサイズではありますが実物を見て頂くことで
お客様に左官の入り口を知っていただこうと思っています。
いわば見本は「想像してもらうための 左官の玄関口」。
(見本は 左官の世界の入り口)
どんな家でも玄関が無ければ入れません。
見本を左官の玄関として、広く奥行きもある左官の世界へ入っていっていただきたいと思っています。
当たり前ですが、左官の見本は既製品ではないため、
見本を作るのも手作業で一から作るため、お時間をいただく場合があります。
(また、見本もカスタムメイドのため、商品によっては有料になることもありますので、その点はご了承下さい。)
仕上げ商品によっては塗った後に何工程もかけるものもあります。
左官の見本を必要とする場合は少し余裕を見て発注をしていただければと思います。
見本作りは、打ち合わせにより作成することも可能ですが、
こんな風にしたいというイメージの具現化ですので、おおよその目標のスケッチや写真、もしくは異なる素材のこの仕上がりを左官で!という風に目に見えるものがあるとお互い確認もでき、進めやすいです。
例えば
(白のコタタキ調の石材仕上げの壁を塗りで表現したいというご依頼。
目の違いを2パターンで見てみたいとのことでした。)
頂いた目標の写真に対し、当社で見本を作成します。
均一にコタタキ目が揃っているパターン
少しランダムになっているパターン
このように写真やスケッチから見て触れられるサンプルを作成します。
(かっこよく言えば3Dプリンターのアナログ版のようなものです。)
今まで見たことがないもの、誰もやったことがないものは作ってみないとわかりません。
見本を作るというのは想像を具現化するだけでなく、
試作・テストの意味もあります。
見本でトライしてみて、実際の施工では難しそうだとか大きな壁ではこんなリスクが予想されるということも知ることが出来ます。
見本作り→試作を行い、今までに無かった壁を製作した例も多数あります。
事例に一部を紹介します。
樹脂と土を混ぜた透過する仕上げ
その事例が当社のサイト 「ただいま開発中!」に掲載されています。
ただ今開発中:「ただ今開発中!」一覧ページ
https://www.haradasakan.co.jp/diff/only_sakan/product/
面白い事例を随時報告していきますので、時々覗いてみて下さい。
是非、見本を活用して、左官の世界を楽しんでいただければと思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
お問合せ先
有限会社原田左官工業所
113-0022 東京都文京区千駄木4-21-1
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左官のミライ通信「Sakan Concierge(左官案内人)」
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