床壁天井すべてを包む左官仕上げ 左官本来の魅力について
床壁天井すべてを包む左官仕上げ 左官本来の魅力について
左官はシームレスに仕上げられるのが魅力の一つです。
壁だけではなく、時には天井までRで繋げて施工することもできます。
現場で塗って仕上げる左官仕上げだからこそ出来る施工です。
今回は過去の施工例より床・壁・天井をすべて同じ左官仕上げで施工した例のご紹介です。
あるお住まいの離れを作るという工事でお話を頂きました。
完成予想の建築模型はこのように楕円形を切ったような形状で、屋根と壁は続きでグリーンを植えるそうです。
この離れの内部に床・壁・天井を同じ素材で包んで仕上げたいというご相談を頂きました。
離れの中には靴を脱いで素足で入るということだったので、素足で触れても心地いい土佐漆喰をお勧めしました。
まずは見本サンプルを作成。
土佐漆喰は床でも割れにくいようにガラスメッシュを全面に入れ、土佐漆喰を数回塗り重ねて押さえ仕上げにしています。
土佐漆喰の柔らかい色味をお施主さん、設計さんも気に入っていただき、この仕上げを床・壁・天井に施すことになりました。
実際の現場は外から見るとこんな形です。
今まで見たこともない何か面白い空間が出来そうな予感がします。
片面は一面窓です。
空間の内部はこのようになっています。
全面にガラスメッシュを入れ、下塗りを施工中です。
下塗りが乾いたら中塗りを施していきます。
丸窓の下はベンチになっていて、その奥は非常に塗りにくい箇所ですが、
このように当社の職人さんが苦労して施工を進めました。
その上に土佐漆喰を数回塗り重ね、仕上げていきます。
段々と仕上がってきました。
まだ乾ききっていないので、色は少し濃くなっています。
床も土佐漆喰で仕上げ。
点検口の蓋も土佐漆喰です。
棚の扉も土佐漆喰。
こうしてオール土佐漆喰で包んだ空間が出来上がりました。
完成写真はこちら。
ベンチから見た景色はこう。
土佐漆喰の柔らかいクリーム色がぴったりな空間になりました。
外部はグリーンが入ってこのようになりました。
こういうものを生み出せる設計さんは凄いなと改めて感じました。
夜見るとこうです。
夜、部屋の中に入ると土佐漆喰の空間に包まれた不思議な感じになります。
最近ではモールテックスやオルトレマテリアなど一つの材料で床・壁・天井も仕上げられるものがたくさん出ています。
左官の原点に戻って土佐漆喰などの自然素材系の材料で仕上げるのも温かみがあってよいのではないでしょうか?
床・壁・天井を包む。
左官だからできる面白さです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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左官のミライ通信「Sakan Concierge(左官案内人)」
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