土壁を使いやすく Q&A形式で答える土の仕上げ「風土~FUUDO~」について
土壁を使いやすく Q&A形式で答える土の仕上げ「風土~FUUDO~」について
今、土壁が見直されています。
土のやさしい風合い、暖かみを求めた左官仕上げの採用が多くなってきています。
昔は当たり前にあった土壁ですが、採用されなくなった時代が長く続いたため、現代の空間にどのように土を取り入れてよいかご質問を頂くケースも多くなっています。
今回は土の仕上げ「風土~FUUDO~」についてQ&A形式でお答えし、土に対しての抵抗感や疑問を少しでも無くしていければと思っています。
土の仕上げを採用したことが無い方がどのような点に注意すればよいか、どうすればよく仕上がるかをお伝えしていきます。この記事から土壁をより身近なものに感じていただければ幸いです。
土の仕上げ風土についてのQ&A
Q.風土~FUUDO~とはどのような仕上げ材ですか?
A. 土を基材とした左官材です。土に微量の樹脂をプラスすることで薄塗りでも強度がある土仕上げになっています。
Q.どのような場所に使えますか?
A.壁だけでなく、床や家具の天板、階段にも使用することが出来ます。
Q.ボロボロすることはありませんか?
A.風土~FUUDO~は鉛筆硬度試験6H程度の表面強度があり、触ってボロボロすることはありません。
当社の階段で試験をしておりますが、通常使用で角欠けなどもありません。
Q.テーブル天板として使用する場合、コップの輪染み、コーヒー、ワインなどのこぼした染みは付きますか?
A.トップコートにより保護するため、コーヒー、ワインをこぼしてもすぐに拭いていただければ基本的には汚れは付きません。
天然土が吸い込む性質があるため、放置してしまった水染み、色のついた水の汚れについては定着してしまう場合があります。
Q.ひび割れは出ますか?
A.施工後、モルタルのようなひび割れ、クラックの発生は今までありません。
土の性質上、乾燥による小ヒビが出る場合はありますが、ひびが広がってくることはありません。
施工方法によってはデザインとして敢えて最初からひび割れを見せることも出来ます。
Q.下地は何が良いですか?
A.内装壁であれば石膏ボード2層張り下地が最適です。
外壁面・床面はモルタル金鏝下地を推奨しています。
天板や家具には木工下地に仕上げることが出来ます。
※アクの出ないシナベニヤ等が推奨です。
Q.色は何種類ありますか?
A.標準の土で7色あります。
Q.土を支給して仕上げることは出来ますか?
A.現場で採れた土、土を支給していただいて風土~FUUDO~を仕上げた例はあります。
こちらは熱海の和菓子店「石舟庵」様施工した熱海の土で施工した例です。
(風土~FUUDO~熱海の土を使った仕上げ:石舟庵熱海店様)
この施工例は過去のミライ通信でご覧いただけます。
・ミライ通信:その場で採れた土で仕上げる!風土~FUUDO~地元の土を使った仕上げ
Q.どんな土でも使えますか?
A.混入したい土をご提供いただければ当社でテストをします。混入量に差は出ますが、少量であればおおよその土は混入することが出来ます。
Q.風土とモールテックスは何が違いますか?
A.風土~FUUDO~は天然土がベースの仕上げ材、モールテックスはセメントがベースの仕上げ材です。
風土は天然土のため、仕上がりと手触りが柔らかくなります。
Q.トップコートは必要ですか?
A.内装壁であれば必要ありません。外壁面、天板、床に使用する場合はトップコートが必要です。
Q.浴室などでも使用できますか?
A.常に水がかかる場所では使用できません。水分が常にかかる場所では土が水分を吸収し表面強度が弱くなります。
今回はこのように土の仕上げ風土~FUUDO~について、Q&A形式でお伝えしました。
現代の空間に求められている安らぎのある土の仕上げ。
是非、あなたの空間にも取り入れてみてください。
土の仕上げ風土~FUUDO~
続々と施工例が増えています。
風土のWEBカタログはこちらから
・WEBカタログ:土の仕上げ「風土-FUUDO-」
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この記事を書いた人
有限会社原田左官工業所代表の原田。
二級施工管理技士/左官基幹技能者/タイル検定二級。
(一社)日本左官業組合連合会監事及び青年部の副部長。
左官の講習会やワークショップを企画・開催し、左官の啓蒙活動を行っている。
建設業界のダイバーシティを推進し、女性の左官業界への参加の手助けや新しい人材の採用育成に力を入れている。
著書に「新たなプロの育て方」㈱クロスメディアマーケティング
「世界で一番やさしい左官」㈱エクスナレッジ
お問合せ先
有限会社原田左官工業所
113-0022 東京都文京区千駄木4-21-1
電話番号:03-3821-4969 FAX番号03-3824-3533
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